2017/05/25
資格取得者はどのように活動をしていますか?
活動は多方面にわたりますが、ご自分の地域の施設や活動団体を通じて臨床美術を実践している方が一般的です。
隣国の韓国が代替医療に注力しているのに比べ、日本では芸術療法全般の認知が遅れており、そのようなケースでは必ずしも有償ではなく、ボランティアまたは有償ボランティアとして求められることも多いのが現状です。
そのため、残念ながら資格の取得がすぐに就職や収入に結びつくわけではありません。各々がフロンティア精神を持って継続的に活動の場を広げていくことが求められます。一方で、雑誌「日経ウーマン」の特集内で「時代を先取りする資格」の一つに選ばれました。今日充実した生活を送るためには、身体の健康だけでなく心の健康も求められていること、個人の尊厳を重視した介護サービスの充実や要介護を未然に防ぐことの重要性が叫ばれており、このような社会を構築するために必要な対策を十分にとることが結果、社会的コストの軽減につながることとして認識され始めています。臨床美術士の活躍の場は、このような現状からも今後益々拡がることが期待されています。
日本臨床美術協会では実践の場を開拓する臨床美術士・資格認定会員に対して、臨床美術ガイドブックの提供や、独自の広報ツールなどでアドバイスやサポートを行っています。また、施設職員や美術教室の講師、医療現場従事スタッフ、保育士が、自身の仕事の幅を広げるために資格を取得する例も増えています。