Role
臨床美術士とは
臨床美術士(クリニカルアーティスト)とは、TOPPAN芸造研ほか、各地で開講される臨床美術士資格取得講座(通信教育講座含む)を受講し、芸術的手法、コミュニケーション術、多様性を享受するマインドなど、臨床美術に必要な知識と技能を体系的に学び、臨床美術のアートプログラムを実践できる唯一の資格を持つ専門家です。臨床美術士として活動するためには、当協会が実施する資格認定試験に合格し、協会員になる必要があり、経験や習得度により5級から1級まで取得することができます。
詳しくは<資格取得のご案内>、<認定試験について>各ページをご覧ください。
Place of activity
病院やリハビリテーションセンター、精神科クリニック、高齢者施設やデイケアセンターなど
公民館や地域センター、文化ホールなど
保育園・幼稚園、小学校、中学校など
被災地や震災後の避難所、復興支援の場
企業の社員研修や福利厚生の一環、福祉団体の活動の一部
Comment
Qualification acquisition
臨床美術士資格を取得できる教育機関で次の講座を受講し、
日本臨床美術協会に資格取得の申請をしてください。
臨床美術士5級資格取得講座から順番に受講してください。
臨床美術士の各級で実施できること
5級から始まり1級まで各級ごとに実施できることが指定されています。級が上がるほど、担当できる活動範囲や責任、企画・運営の能力が高まり、自立して活動できる範囲も広がります。最終的には、研究や指導、企画のリーダーシップを担う役割へと進展します。
各講座の概要
5級
取得コース
理論と実技の両面から臨床美術の概要を学び、基本的なアートプログラムを実施できます。
4級
取得コース
臨床美術の基礎知識と実践スキルを身につけており、全てのアートプログラムを実施でき、さまざまな現場でさまざまな対象者に対応できます。
3級
取得コース
現場実習を中心に臨床美術の深い理解とより幅広い対応力が必要とされる多様な現場で臨床美術を実施できます。自信と実力を備えたプロフェッショナルとして活躍できます。
2級
取得コース
臨床美術における専門性と現場経験の蓄積があり、オリジナルアートプログラム作成と実施を行い、後進の指導・育成や臨床美術に関する講演などの実施を行うことができます
1級
取得コース
臨床美術士の代表として、数多くの現場経験および講演経験を持っています。臨床美術関連の書籍を執筆、編纂するなどして臨床美術を広く社会に紹介、拡大する役割を担います。
Questions
美術経験の有無に関係なく、資格取得講座を受講いただくことでどなたでも取得が可能です。
TOPPAN芸造研とその他指定校で受講することができます。TOPPAN芸造研では通学講座だけでなくオンライン講座、通信講座も開講しています。詳細については次のサイトをご覧ください。
https://arttherapy.gr.jp/license_guide/howto/
5級試験は書類審査で行われます。詳細は次のページをご覧ください。
https://arttherapy.gr.jp/license_guide/examination/
試験は、小論文と課題作品の審査によって行われ、資格取得講座で学んだ内容の理解度を確認します。不合格となる場合もありますが、その際は再受験の機会が設けられています。審査員からのフィードバックもありますので、それを参考にして再提出することが可能です。
日本臨床美術協会に資格認定会員として入会し、毎年会費をお支払いいただく必要があります。詳細は次のページをご覧ください。
https://arttherapy.gr.jp/admission/
臨床美術士として学びを深め、資質を高めていただくための仕組みとして、資格更新制度を設けております。資格は認定日から5年ごとに更新のお手続きが必要です。認定級ごとに定められた更新必要単位数を取得し、期間内に申請いただくことで資格が更新されます。詳細は次のページをご覧ください。
https://arttherapy.gr.jp/member/update/
日に新たに
営んでいる造り酒屋の店舗内で臨床美術教室をスタート。同居している母一人から徐々に口コミで広がり、今では園児さんから九十代の方まで沢山の方に来ていただいています。その他にも病院、施設、小学校などで活動しています。臨床美術の魅力は、体験を通してより感じていただけます。そのためにもセッション前の研究には余念がありません。「十人十色」それぞれ創意と工夫が大切と思い、勇気を持って日々奮闘中です。(中村かよ)
臨床美術を通して『自己表現の喜び』を伝えたい
資格取得後は地元のカフェのオーナーさんに場所をお借りして月1回臨床美術の体験会を実施しています。そこに来てくれた方との繋がりで地域の学童でも月1回臨床美術のコーナーを担当させてもらっています。またオンラインで遠く離れた人とも1対1で制作体験もしています。
今後は親子を対象とした継続教室やシリーズ化したアートプログラムでの制作体験などを考えています。(高綱猛広)
子ども達の表現と出会って
以前、幼稚園教諭をしていました。臨床美術に出会って子ども達の描く線が、一人ひとり個性豊かだったんだ!と初めて気づきました。ずっと見てきた子どもの絵が全く違って見えて感動したことを今でもよく覚えています。植物の観察記録も、一人ひとりがどう感じているか、それがその子の中を通って表現として出てくる過程を一緒に楽しむことが表現活動だということを初めて知りました。このような臨床美術との出会い通して、現在は登録団体に参加し高齢者から子ども達まで多様な現場で臨床美術を実施しています。(金子宗子)